自由法曹団京都支部

暮らしの視点で憲法を! 連続企画 第1弾 「家族・平和・憲法24条 いまなぜ男女平等が攻撃されるのか」

残暑の厳しい9月3日(土)、教文センターにおいて、我が自由法曹団京都支部が主催して、立石直子先生(立命館大学非常勤講師)をお招きして「暮らしの視点で憲法を!連続企画第1弾 『家族・平和・憲法24条 ― いまなぜ男女平等が攻撃されるのか』」を開催しました。総選挙の真っ只中ということで、成功を危ぶむ声もありましたが、会場が一杯になる参加者を得ることができ、問題に対する関心の高さを示しました。
立石先生のお話、質疑、その他概要以下のとおりでした(不正確になっている点、ご容赦ください)。


立石直子先生
■立石先生のお話の概要は以下のとおりでした。

24条改正論は、9条改正によってもくろまれている戦争をする国づくりに必要な国民像と密接にかかわっている。現在の24条は「家族の保護」ということに触れられていないが、これは憲法制定当時、家制度維持の保守派と母子保護を徹底させるべきという進歩派の妥協の結果である。しかし家制度の解体は不十分であった。例えば、民法が親族を規定していること、親族扶養を定めていること、判例上も妻の座が重んじられてきたこと(夫の不貞の相手方への慰謝料請求権)、婚外子の差別、配偶者控除等等。その結果、標準家族モデルと性別役割分担が強調され、夫の経済的優位性が強固に確立させられ、ドメスティックバイオレンスも続いた。憲法は世界で最も先進的であったが、法律や社会はそれに追いつけて来れていなかった。
しかし、90年代から男女平等が追い風で進められ、ジェンダーフリーという言葉が定着し、男女参画条例制定の動きが広がった。ジェンダーというのは、生物的性差と社会的性差のうち社会的性差のことを言う。これに対し、揺り戻し現象が起きている。2001年大阪で条例準備を進めている中で「ジェンダーフリーは男女の差をなくそうという考え方だ」と言われ出し(ジェンダーフリー論者は更衣室を男女一緒にすべきという考え方であるなどという馬鹿げた言説が大真面目に流布されている)、政府が「ジェンダーフリー」という言葉は使わないよう通達を出したり、山口県宇部市が男女共同参画推進条例に「男女の特性を認めあい」「専業主婦を否定することなく」などと盛り込むなどした。これは、生物的性差の問題と社会的性差の問題を意図的に混同した議論である。性別役割分業家族を維持したい企業、戦争をする国を支える社会・家族・個人をつくりだしたい人たちによって24条見直しの動きがつくられたものである(自民党の論点整理など)。
両性平等の規定は、家族や共同体の価値を重視する観点から、見直すべきであるといわれており、ここに「家族や共同体の価値」とは、権利が義務を負い、自由が責任を伴うことを自覚させる場としてである。家族を扶助する義務、これに対応して国には家族を保護する義務があって、国の防衛における国民の協力義務がを言われている。彼らは、家族崩壊の結果、社会問題が生じており、家族崩壊は行過ぎた個人主義の結果と考えている。
男女平等は発達途上。9条は、24条のジェンダーフリーと整合する。
■質疑
質問 家族の崩壊と言うべきことがあるとすれば、それはどんなものか
  家族は予定調和されたものではないし、神話的に考えるべきではない。
質問 配偶者控除はどうすべきか
  女性をキャリアと専業主婦に二分したことが遅れの原因。
質問 心の教育を家族からという考え方について
  愛しているから我慢せよとかいう考え方が一番危険。これが国によってされる場合もしかり。
質問 バックラッシュのきっかけは
  男らしさ女らしさが男女の本質で、男主女従と考えている。それがなぜなのか理解できない、この点が分かり合えない点。
ジェンダーフリーは家族を崩壊させるからいかんと言う、そしてそこで言う家族は性別役割分業家族である。
■感想
感想  ジェンダーフリーについてとてもよく分かった。
感想  とてもよかった。保育師、途中入所が多く、役割分担などと言っていられない社会状況になっている。 − OL、専業主婦でいられない社会状況である。結婚して仕事をやめる正規雇用は3割。

■佐野団員から自民党の改憲の動きについて報告がありました。


■女性団体の取り組み報告

(新婦人、澤田)国連のNGOとなった。差別撤廃委員会にもぼうちょうできるようになった。カウンターレポートをよく読んでくれている。ファックラッシュとのたたかいを進めている。教科書問題でも取り組みを進めている。国連は、ジェンダーフリーを進めている。ジェンダーの視点チェック運動をしている。舞鶴の紡績工場では、男性だけ全員に15分喫煙タイムがある。幼稚園でお互いにママと呼び合っている。パパ早く帰ってきてアンケートをしている。性教育の問題で、3歳からの性教育のワークショップを企画したところ、80名も参加がある。性被害が広がっている背景がある。24条への攻撃には、復古だけではなく、性別役割にもとづいた新しい家族像に注意する必要がある。9条と24条と25条。香田さんのとき、お母さんが「助けてください」とテレビで訴えられなかったことが悔いが残る。

■閉会の挨拶(村松団員)

9条改悪と24条改悪が一緒だということがよく分かった。女性が幸せにならなければ日本は平和にならない(シロタ)。24条も9条も守ってゆこう。
10月1日企画、12月3日企画にも是非御参加を!


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